厚さ約3cmの石材で仕上げた玄関ポーチステップの修理工事を行いました。
北側玄関の為か表面がザラついて黒ずみ、立ち上がり部は凍害で破損して
いる状況でした。同じ石材が廃番で手に入らないので修理工事にあたっては
2つの提案をさせていただきました。1つは現状の石材をすべて剥がして撤去
し、新たに厚さ1cmの磁器質タイルで仕上げる方法。もう1つはモルタル造形
で現状の質感や風合いを残して仕上げる方法。
お客様に2つの案のメリット、デメリット、かかる費用のついて説明し、モルタル
造形案でいくことにしました。この方法では、石模様を作業者が表現することに
なりますから、作業者の腕の良し悪しとセンスで結果が決まります。
修理工事は次の手順で実施することにしました。
・破損部をハツリして撤去し、モルタルに接着剤を混入して造形する。
・全体の質感を合わせるため、カチオン系ボンドでシゴキ補修する。
・2液エポキシ塗料により全体を下塗りする。
・外部床用塗料により仕上塗装を行う。
・仕上塗装の際にマーブル模様付けして、石材に近い質感をだす。
結果は写真の通りうまくいきました。堅牢な塗装で仕上げましたので、雨水が浸
み込むことがないので凍害もありません。左官と塗装はいつもの職人さんですが、
いい感じに仕上がりました。あらためて、いい腕してるなあと思います。費用も磁
器質タイル案に比べ約3分の1で済みました。